【国内】
▶︎イワミ村田製作所
既存棟(島根県大田市)の生産設備の増設と、同所から東に5キロメートル離れた波根地区工業団地に新たに用地を取得、新生産棟を建設する。電子機器の高機能化、自動車の電装化による中長期的な需要の増加に対応するため、積層セラミックコンデンサの生産能力拡大を目的としている。
新生産棟の延床面積は、2529平方メートル(地上4階建て)、着工は8月、竣工は2020年5月を予定。総投資額は47億1000万円(新生産棟の建設と新生産棟・既存棟の生産設備投資含む)。
▶︎BANDAI SPIRITS
バンダイホビーセンター(静岡市葵区)の敷地内に、国内外で高まっているガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)の需要に対応するため、プラモデルを生産する新工場を建設する。生産能力は現状の約1.4倍になる見込み。
ガンプラは、19年4月の累計出荷数が5億個を突破する人気商品であり、ガンダム40周年となる19年、さらにガンプラ40周年を迎える20年は、コラボレーション企画や最新作の配信、ハリウッドでの実写映画の制作開始などさまざまなガンプラ展開が行われる。
新工場の延床面積は1488平方メートル(平屋)。着工は12月、稼働時期は2020年の秋以降を予定。
▶︎東ソー
南陽事業所(山口県周南市)において、機能性ポリマー製品のクロロプレンゴム(商品名:スカイプレン、CR)の生産能力増強を行う。CRは、自動車のホースやベルト、各種工業部品のほか、接着剤や医療用手袋に使用されており、近年、医療用手袋用途の需要が拡大している。今回のCR製造設備の増強により、生産能力を年間3.7万トンにする予定。
完成は21年10月を予定、投資額は約50億円。
【海外】
▶︎島津製作所
中国子会社の天津島津液圧が11月、フォークリフト向け油圧ギヤポンプおよびコントロールバルブ製造の新工場(天津市)を着工する。ネットショップの成長により物流量が増大している中国では、フォークリフト市場の成長に伴いギアポンプやコントロールバルブの需要が高まっている。これらの需要拡大に対応するため新工場を設立し、ギアポンプの生産能力を、23年には18年度比2倍となる年間生産30万台にする見込み。
延床面積は約1万7000平方メートル(2階建て)、竣工は20年9月を予定。
▶︎トーヨータイヤ
セルビアに9月、タイヤ生産子会社を設立し、同国インジア市内にグループ8拠点目となるタイヤ生産工場を新たに建設する。
ロシアを含む欧州市場へはこれまで国内工場とマレーシア工場から輸出供給を行っていたが、セルビアの新生産拠点が今後はその役割を担い、出荷時の関税や物流面でのメリットの実現と、グローバルにおけるタイヤ生産供給体制の増強を図る。
生産品目は、乗用車用、ライトトラック用ラジアルタイヤで、23年夏には年産約500万本(乗用車用タイヤ換算)の生産体制を確立する計画。
敷地面積は約60万平方メートル、着工は20年5月、生産開始は22年1月を予定。投資額は約488億円。