NECは、従来の半分の学習データ量で、高精度な識別ができるディープラーニング技術を新たに開発した。
通常、外観検査をディープラーニングで行うには、より多くの不良品データを学習する必要があるが、不良品のデータ収集や不良品を模擬したデータ作成に多大な時間とコストがかかっていた。また、学習データを意図的に加工・変形させ、人工的にデータ量を増やす手法は、識別精度を高める効果的な学習データの生成には至っていない現状がある。
新技術は、ニューラルネットワークの中間層で得られる特徴量を意図的に変化させ、識別が失敗しやすい「苦手な学習データ」を集中的に人工生成し、識別精度を向上。また、ニューラルネットワーク内部の数値に基づき自動的に学習データを生成するため、多様なデータに対して汎用的で効率良く適用することが可能なため、専門家による調整が不要となる。これらにより、製品の外観検査やインフラ保全など、さまざまなシステムの早期立ち上げが可能になる。