日東工業は24日、首都圏レジリエンス研究センター主催の「データ利活用協議会シンポジウム2019(デ活) 企業も強くなる首都圏も強くなる~住民や従業員・職員の安全力を高める~」で、感震ブレーカーを民間の地震計として活用し、そのデータを防災に利活用する可能性について紹介した。
デ活は、産官学民が集まって首都圏のレジリエンス向上を考える集まりで、建物付帯設備分科会の活動紹介として同社開発本部新規開発部の鈴木宏部長が「感震ブレーカーデータの利活用可能性について」と題した講演を行った。
分科会では、Eディフェンス震動台の上に木造3階建て住宅を建て、そこに感震センサを設置して実験し、揺れと建物劣化の経時変化の関連性の実証に成功。それをもとに、感震ブレーカーにIoT機能を搭載して高機能化することで、地震発生時には通電火災を防ぐ遮断器、よりピンポイントで詳しい地震情報の取得と住民への通知、揺れによる建物へのダメージ分析を提供し、平時には小さな揺れによる建物劣化診断に使える可能性があることを紹介した。