工場新設・増設情報 10月第5週 デンソー、アサヒビール、ファンケル、帝人、村田製作所

【国内】

▶︎デンソー
デンソーグループの国内生産体制の強化に向けて、デンソー北海道(千歳市)の工場を拡張し、半導体センサーの生産を拡大する。今後の伸長が想定される電動化と安全ニーズの高まりに伴うセンサーの需要拡大に備えるもので、2025年までに工場拡張と生産拡大に伴う投資額は、約110億円を予定している。

拡張後の延床面積は、約5万2650平方メートル(拡張前は約3万4300平方メートル)、着工は20年7月、完成は21年6月、同年10月から順次生産を開始する予定。

デンソー北海道 工場拡張後 完成イメージ

 

▶︎アサヒビール
国産ウイスキーの将来にわたる安定供給を目的に、ニッカウヰスキーの生産設備を増強する。

2019年~21年にかけて、余市と宮城峡の両蒸溜所でウイスキー樽の貯蔵庫増設や原酒製造に関わる設備増強などを行い、ニッカウヰスキー全体の原酒貯蔵能力は約2割増、22年以降の原酒製造能力は18年比で約120%、15年比で約210%となる予定。市場の急拡大に伴う原酒不足により、14年以降出荷調整を行っている「竹鶴」「余市」といったプレミアムウイスキーや、伸長を続ける「ブラックニッカ」の生産増強を図るとしている。

設備投資金額は約65億円。

 

▶︎ファンケル
サプリメントの生産能力を拡大するため、静岡県三島市に新工場を建設する。ファンケルは18年度の化粧品事業とサプリメント事業ともに過去最高売り上げを更新しており、20年度の連結売り上げ計画を1400億円に上方修正した。さらに、20年度は中国国内でサプリメント事業を本格的に展開する予定としている。

敷地面積は約3万4671平方メートル、延床面積は約3万715平方メートル(6階建て)、取得価格は約33億円、改修工事および設備導入に約50億円を投資する見込み。

 

【海外】

▶︎帝人
帝人と、帝人グループで軽量複合材料部品の生産・販売・技術開発を手がけるコンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス(米国ミシガン州)は、テキサス州に事業用地を取得し、工場を新設する。約7000万米ドルを投じて、従業員200人規模の生産拠点を新設し、帝人グループの自動車向け複合成形材料事業のさらなる強化を図っていく。

工場面積は約1万9000平方メートル、着工は10月、工場稼働は21年度中を予定。

 

▶︎村田製作所
タイ子会社のムラタエレクトニクス(タイランド)が、18年12月から建設を進めていた2つの生産棟が完成した。高機能化が進むモバイル機器向けや、電装化が進む自動車向けの電子部品需要の増加に対応するため、生産能力の増大を目的とし、さらなる需要拡大に対応する体制を構築する。

新生産棟は、EMIフィルタ生産用(延床面積9993平方メートル、投資額約15億円)と、アンテナコイル生産用(延床面積9995平方メートル、投資額約14億円)。※投資額は共に建物のみ

新生産棟、EMIフィルタ生産用(左)とアンテナコイル生産用

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