三菱電機は、工場における生産性・エネルギー効率・環境負荷を生産コストに換算して予測する「環境配慮型生産コストシミュレーション技術」を開発した。
従来の生産・設備稼働計画は生産性に重点が置かれ、環境負荷への配慮が不足していることが多く、工場での生産コストが大きくなる場合があった。
新技術は、評価方法の異なる生産性・エネルギー効率・環境負荷を統一指標として生産コストに換算。工場設備の動作をそれぞれの観点でパラメーター化してシミュレーションし、生産コストを予想することができる。電気・水・ガスの消費量や資源の過剰使用に対する罰則、環境対策へのインセンティブなどを環境負荷パラメーターに含めることで、より現実に即したコストを算出することが可能になる。
この事前の評価によって、生産計画や設備稼働計画は、生産性やエネルギー効率、環境負荷のバランスが取れた立案が容易となる。
同社は今後、これらの総合的な生産活動の最適化がほとんど行われていない中国の製造業を対象に、新技術のソリューション提供に向けた研究開発を継続するとしている。