12月4日から中国・上海で行われていた自動車アフターマーケットの専門展示会「アウトメカニカ上海」に参加してきた。
中国は2009年に年間1300万台の自動車を製造する世界一の自動車生産国となり、13年には保有台数が1億2000万台に到達。市場としても、生産拠点としても世界ナンバーワンとなっている。
そんな自動車大国での展示会だったので、中国全土と世界各国から中国市場を狙う自動車関連企業とバイヤーが6320社・16万人が集まり、とても活気に溢れたものとなった。
さすがに6000社超ともなると、似たような部品を製造・販売するメーカーが数多くあり、競争の激しさをうかがわせた。
展示品を見せるだけでは違いがまったく分からないなか、各社がアピールしていたのが会社紹介ビデオのなかの工場・製造現場の様子。どんな高性能な機械を使い、キチンとした検査工程を経て作られているかを積極的に露出し、品質に対する意識の高さを打ち出していたのが印象的だった。
日本の製造業の強さは「現場力」から生み出される「高品質」と言われる。しかし日本企業は工場や現場の様子を表に出したがらない企業が多く、本当に現場力が優れているかどうかは、傍から見たら分からない。出てきた製品の品質だけで推し量るしかないのが実情だ。
工場や現場はノウハウのカタマリであり、企業としては見せたくないのは理解できる。しかしその一方で、デジタル時代の新しい製造の仕組みづくりをリードする国として、その地位を高めてビジネスにつなげることを考えたら積極的にオープンにし、圧倒的な現場力を見せつければ良い。
日本の現場はスゴイ!というなら、もっと世界にアピールしよう。それだけのものを日本の製造業は持っている。