セイコーエプソンは、各種製造ラインに組み込み可能な小型・軽量の分光カメラを開発した。第一弾として、2020年度中に可視光領域を対象にした分光カメラを市場に投入する予定。
製造工程において、色のバラツキ検査や表面コーティングの確認検査を行う際、現在普及しているRGBカメラでは微妙な色の違いが判別できない場合があるため、人の感覚に頼った目視検査が主流となるが、作業者ごとのバラツキや検査ミスが発生するリスクがある。また、従来の分光カメラは大型・高価、色味の管理に手間がかかるなどの課題がある。
新開発の分光カメラは、「自動化により検査を定量化できる」「製造ラインの中に組み込める」「合成の手間無く画像を出力できる」を実現。RGBカメラと同程度の小型・軽量サイズで製造ラインに設置でき、面で計測する面分光で、指定エリアを一括計測して色ごとに識別が可能。また分光機能と、製造ラインで必要とされる画像処理機能も利用できる。
サイズは35×40×70ミリメートル、重量175グラム。動作温度範囲はプラス5~40℃。