日本自動認識システム協会 池田隆之 代表理事会長
2020年(令和2年)の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
さて、日本の経済状況は、全体では穏やかながらも回復基調にあり、企業収益や雇用情勢も高水準が続くなど経済の好循環が継続している一方、台風15号や19号など度重なる災害をはじめ、各業界における人手不足の深刻化、人口減少による国内市場の縮小傾向など企業を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあります。
また、昨年2019年(令和元年)は、5月1日に元号が平成から令和に変わり、新しい時代の幕開けとなりましたが、平成の30年間で世界的には保護主義的な動きが拡がりを見せ、自国第一主義の台頭による国際情勢の不安定化など日本社会を取り巻く世界情勢は激変するとともに、企業のグローバル化やインバウンド、外国人雇用の急増など日本の経済や社会構造も大きく変化しています。
こうした経済情勢の中、第4次産業革命(Industry4.0)によりIoT、ビッグデータ、AI(人工知能)、ロボット等の技術が本格的に浸透し始め、日本社会が抱える高齢化、人手不足、環境・省エネルギーの取組みなどの社会問題解決のため、政府が推し進める「Society5.0」「Connected Industries」の取組みをはじめとした新しい動きが活発化しています。
自動認識技術は、RFIDやバーコード、生体認証などの既存技術をベースとしつつ、画像認識などAI、IoTの新たな技術分野との融合や活用により、今後も大きな用途の拡がりがあるものと確信しております。
当協会は、このような次世代技術への対応強化の一環として、昨年新たに『画像認識ブロジェクト』を立ち上げるなど、総合的な自動認識技術の活用促進をより広範囲に進めて参ります。また、業界関連団体や関係省庁との連携を密にし、社会の安全・安心や社会的利便性向上に貢献できるよう、引き続き活動を推進して参ります。
最後になりましたが、本年が皆様にとりましてより良い年となりますよう心からお祈り申しあげますとともに、益々のご発展とご多幸を祈念申しあげ、年頭のご挨拶と致します。