安川電機 上山顕治 執行役員 モーションコントロール事業部長
2019年のモーションコントロール事業は、サーボモータ需要の底打ちが見られ、半導体製造装置関連の一部では案件が動き始めている。本格立ち上がりは20年からと期待している。
18年から「i3-Mechatronics」でデータ活用を基本とするモーションとロボット、インバータのトータルソリューション提案を強化している。IIFESでは、参考出品の「YRMコントローラ(仮称)」で装置から集めたデータを「YASKAWA Cockpit」で分析・可視化し、i3-Mechatronicsを具現化した展示を行い、好評だった。
YRMコントローラ(仮称)はモーションとロボットのそれぞれのコントローラを連携させ、モーションとロボットを融合して作業のスピードアップを実現する。i3-Mechatronicsのキーコンポーネンツとしてタクトタイムの短縮や装置からのデータ収集もでき、生産性向上に効果的だ。IIFESでの反応はとても良く、21年の発売に向けて動いている。MECHATROLINKについても、会員社数が3000社まで増えており、ネットワーク対応は抜かりなく行っていく。
また、19年12月1日付で「ソリューション技術部」を新設し、お客様のエンジニアリングへのサポート体制を整えた。i3-Mechatronicsの実践工場「安川ソリューションファクトリ」は、オープンから1年で約3000人が来訪した。最近は商談やビジネスに直結する視察が増えている。トータルソリューションの本格化に期待している。
中期経営計画「Challenge 25」では、21年度にインバータ事業を含めたモーションコントロール全体で売上高2400億円を目指している。厳しい状況が続くが、決して絵に描いた餅ではなく、達成に向けて頑張っていく。