【各社トップが語る2020】B&R「リニアとビジョンを拡販」小野雅史 代表取締役 

B&R 小野雅史 代表取締役 

 

2019年12月期の売り上げは前年度比2桁の伸長となった。前半は好調であったが、後半多少伸び悩んだ。それでもトランスリニアモータを用いた次世代の搬送システム「SuperTrak」や「ACOPOStrak」の受注は堅調に伸びている。

リニア搬送システムの市場での認知度は高まっており、19年11月開催のIIFESでも大きなブースで展示し好評だった。製品の開発面が想定より遅れ気味であったが、体制が整ってきたことから、20年は本格的に拡販を展開していく。リニア搬送システムの市場はまだ黎明期であるが、サーボモータからの置き換えができる破壊的な可能性を有しており、今後のポテンシャルを大きい。

17年からABB社グループに加わり、ABBのロボテックス&ディスクリートオートメーション事業の中核を担っているが、今後ますますABBのロボット事業と一体化したワンストップショップを担う重要な役割が期待されている。

20年の売り上げは、24年までの5カ年経営計画をもとに、19年度比2倍を目指す。その中核はリニア搬送システムと「VISION」だ。今年から販売開始する産業用画像処理システム「VISION」は、800m/Sの高速読み取りが可能で、現場での設置作業も非常に簡単なのが特徴だ。統合オートメーションの中核を成すOPC UA TSNの普及に向け、エッジコントローラの販売に注力する。

また、産業用車両コントローラの試作も進めており、ローエンドからハイエンドまでのコントローラのメーカーとしての存在を高めていく。今後の売り上げ拡大のために、将来的にはリニア搬送システムを体験できる広い場所のテクノロジーセンタ-を開設し、営業に活用したい。人材が育ってきたので関西での拠点設置も検討していく。

 

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