フジコン 大島右京 代表取締役社長
2019年は厳しい状況が続くなか、社員育成や組織強化など今だからこそできる活動に注力し、「社員の成長」と「現場力の向上」につながった1年だった。
具体的な活動のひとつとして、現場見学と、秀でた個性を持つスター社員や若手勉強会のリーダー、7つある委員会の委員長・副委員長との活動紹介がセットになった有料の工場見学会を実施した。活動紹介の内容を担当社員にまかせたところ、参加者の多くから彼ら彼女らが自分の活動を自らの言葉で熱く語れる点を高く評価いただいた。
また製造現場や営業部門はもちろん、間接部門も含めた全社で小集団活動に取り組んだ。1秒1円で金額換算し、全部門で数値目標を設定して業務改善を行ったところ、当初の予想を大きく超える金額が積み上がった。社員が主体的に動いてくれたからこその成果だ。いずれの取り組みも何事にも全社員が前向きに取り組む企業文化が定着してきた結果で、とても嬉しく感じている。
また近年話題のSDGsに関して、サプールや健康経営、スター経営、地域環境保全活動など今まで当社が取り組んできたCSR活動を当てはめたところ、SDGs17項目すべてに合致していることが分かった。これは当社が50年以上続けてきたことが世界の流れに合っている証明であり、企業価値を高め、社員の自信にもつながる。
20年は、19年に好調だった鉄道やセキュリティ、5G基地局など通信、医療機器に加え、低調だった制御機器も回復してくる。需要増にキチンと対応していくことが最優先だ。また瞬結端子盤は抜き差しのしやすさが評価され、検査治具など新しい用途での採用が増えており、提案を強化する。3Dプリンタの端子盤試作サービスも好評で、20年は新規設備を導入してカスタム受注や小ロット生産まで広げていきたい。