【2020年年頭所感】日本精密機械工業会「干支のスタート 市場にも光」髙松喜与志 会長

日本精密機械工業会 髙松喜与志 会長

 

 新年あけましておめでとうございます

 謹んで新春のお慶びを申し上げます

昨年は天皇陛下が即位され、元号が令和となる歴史の大きな節目で有りました。今年は景気の牽引役でもあった東京オリンピック・パラリンピックが行われる年であります。

私は会長に就任して2年目となります。初年度は稲葉前会長、長瀬元会長が盛り沢山な新規事業を立ち上げていますので、それを消化するのに精一杯でした。

現在我が国を取り巻く経済情勢は、通商問題を巡る緊張、中国経済の先行き、英国のEU離脱の行方など海外の動向や、10月の消費税引き上げによる消費マインドの変化や、深刻さを増す地球規模の環境問題により頻発する大規模自然災害の影響が懸念されています。

また、日本国内では人口減少の問題が有ります。働く人が少なくなって、小規模企業では従業員が集まらないだけで無く、高齢化した経営者の後継者がいないと問題になっています。当然人口が減少すれば需要も減ってしまいます。

上記の情勢により、我が業界の景気は一昨年まではとても良かったのですが、昨年は製造業では受注が減少し景気は悪化し始めました。ただ足元の景気に一喜一憂するのでは無く5年先、10年先の在るべき姿を見据え、今何をすべきか考えるのが経営者だと思います。

生産性の向上、IT・IOTの活用、働き方改革やSDGsなどの課題が有りますが、これを「面倒な事を押し付けられている」と考える経営者もいるでしょうし、積極的に推進して我が社の強みにしようと考える経営者もいると思います。やらなければいけない事柄で有れば私は物事をポジティブに捉え、また楽観的に考えて、自社の強みにして行きたいと思っていますし、そんな経営者を助ける日本精密機械工業会にして行きたいと活動しています。

今年の干支は庚子です。十二支は時刻を表す意味も有ります。子は何時になるかと言うと23~1時頃を表します。干支のスタートの年です。真っ暗闇、景気の良くない中からのスタートです。暗い夜から陽が出て明るくなって行くように、景気も今が底でこれから良くなって行く年です。

今年も、日本精密機械工業会に格別のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様にとって良い一年となりますよう心からお祈り申し上げまして、新年のご挨拶といたします。

 
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