サンセイテクノス 浦野俊明 代表取締役社長
2020年3月期の上期売り上げは前年同期比102%の115億円で、前年度に続き半期としては過去最高ペースで推移している。足下の市場を取り巻く環境は業種・業界ごとにまだら模様で厳しいが、その中でもお客様ごとのニーズにしっかりと応えた取りこぼしのない取り組みの積み重ねが数字となってきている。
特に技術部門は好調で、フル稼働状態で業績を牽引している。今年は東京オリンピック・パラリンピックが開催され、その後には大阪万博なども控えているが、景気の見通しは不透明であり、けっして楽観することなく、厳しく見て取り組んでいく。当面の業績をどう上げていくかと同時に、中長期の視点を持つことも非常に大切になってくる。
20年に「中部物流センター(仮称)」を愛知県小牧市に稼働を予定している。工事は既に着工しており、敷地面積約3300㎡(約1000坪)、延床面積約4300㎡(約1300坪)で、大阪・堺の物流センターとほぼ同規模で、中部地区の顧客へのデリバリーが充実することに加え、自然災害など、BCP(事業継続計画)対策の観点からも在庫を2カ所に分けることでリスクを分散できる。同時に堺の物流センターの機能強化も図りたい。また中部地区の取り組みとしては、名古屋支店も19年10月に名古屋市中区栄に移転し拡充した。
長期の経営テーマとして05年からは「顧客感動」を掲げ、その実現に向け毎年サブテーマを決めているが、今年は「教養育成」で取り組んでいく。言葉の捉え方は社員それぞれの年代、立場、仕事で異なってくるが、色々な方と接して自己研鑽していくことで教養や知識を得、各々が人間的な深みを増していくことが顧客感動にもつながってくる。
今年も1社1社のお客様を深掘りし、支持される会社になれるように、社員の顧客に密着した営業体制を強化することで顧客感動につなげ、認知度を上げていきたい。