大洋電機 西村浩 代表取締役社長
2019年12月期の売り上げは、工作機械、ロボット関連向けが停滞した影響を大きく受け前期比約30%減少した。ただ、タイでの部品販売が軌道に乗ってきたことで利益拡大にはつながっている。
20年は、自社開発のFA向け産業用イーサネット対応パッチコードの販売、光ファイバー関連、LAN関連機器の販売、それにLAN構築工事を重点に取り組む。
産業用イーサネット対応パッチコードは、現在30種類が揃い、4つの主力ネットワーク(EtherCAT、CC-Link IE Field、PROFINET、EtherNet/IP)に対応している。中でもEtherCATとCC-Link IE Fieldは、国内外で採用が増えており、積極的に新規顧客開拓に取り組んでいる。
LAN関連機器と関連部材販売は、光ファイバーやロボット用などの各種電線・ケーブル、部材(ダクト、端子、ボックス・スタンド)などを、子会社のネットシステムをはじめ、国内の商社を通じて販売している。ネット上からすべて選択・注文できるようにしており、紙のカタログなどを無くするようにしている。同時、顧客ごとの価格見積もりにも容易に対応できる仕組みにしており、今後の売り上げ増に期待している。
一方、タイでは日本の高信頼性部品の需要が旺盛で、日本の大手制御機器や盤関連メーカーが早くから市場開拓を進めているが、日本の中小メーカーは進出が遅れている。当社のタイの販売会社では、こうした市場ニーズに応えて、日本の中小メーカーの製品を販売しており、販売競争は激しいものの引き合いは多い。
5GやIoTに関連した市場拡大への期待が高まる中で、ネットワークLANはその中核を成すインフラとして重要な役割を担っている。この追い風を活かしながら、国内外の市場で存在を発揮していきたい。