工場内で使用されるあらゆるワイヤレス機器の位置測位技術の標準化に向けて、独・トルンプ社など約60社が新規格「omlox(オムロックス)」を制定に取り組んでいる。2020年4月に独で開催されるハノーバーメッセで披露される。
「omlox」規格は、UWB(超広帯域)技術、RFID、5G、GPSなど複数のワイヤレス機器の相互接続を可能にし、システム導入の時間とコスト削減を実現できるもの。従来の無線技術の多くはそれぞれが単独では機能するが、「omlox」規格では、複数のワイヤレス機器の位置データが統一された座表軸で表示されることで、USBやBluetoothのように、さまざまなベンダーのデバイスをプラグアンドプレイで直接接続して組み合わせ使用が可能になる。
「omlox」規格には現在、欧米やアジアなどから60社・機関が参加し、UWB技術に基づき標準化に取り組んでいる。
主な参加会社は、工作機械・レーザー技術のトルンプ、ソフトウエアベンダーとITサービスプロバイダーのGFT、T-Systems、センサーメーカーのジック、ペパール+フックス、研究機関のCEA Leti、ソフトウエアベンダーのHeidelberg Mobil、追跡ソリューションプロバイダーのBeSpoonなど60社で、ハノーバーメッセには、このうち約15社が参加する予定。
ハノーバーメッセでは、複数のベンダーのポジショニングソリューションがどのように連携するかをデモする。
また、展示会終了後は企業から独立した組織として標準化に向けて開発を継続する方針だ。