工場新設・増設情報 2月第4週 三菱電機、日阪製作所、クラレ、村田製作所、グンゼ

【国内】

▶︎三菱電機
鎌倉製作所内(神奈川県鎌倉市)に建設していた、人工衛星の組み立てから試験まで一貫生産が可能な新衛星生産棟が、2月19日に竣工した。新設により、人工衛星の並行生産能力は10機から18機に増強。今後、伸長が見込まれる国内の官需衛星と国内外の商用通信衛星の需要に対応し、宇宙システム事業の規模拡大を目指すとしている。

延床面積は約1万3300平方㍍(4階建て)、投資額は約110億円。

新衛星生産棟

 

▶︎日阪製作所
奈良県生駒市に新事業所を建設し、これまで鴻池事業所(大阪府東大阪市)で手掛けていたプロセスエンジニアリング事業を移転、建物や設備を一新することにより生産能力の増強と高効率生産体制を構築する。また、事業移転後の鴻池事業所では、熱交換器事業及びバルブ事業の生産設備の拡充を行い、グループ全体の生産高500億円を目指すとしている。

敷地面積は5万2165平方㍍、稼働開始は2023年9月を予定、投資総額は約100億円。

 

【海外】

▶︎クラレ
洗剤や薬剤などの個包装用フィルムとして、世界的に需要が拡大している水溶性ポバールフィルムの生産設備をポーランドに新設する。水溶性ポバールフィルムを製造・販売する米国子会社であるモノソルは、米国中西部を中心に生産拠点を有しており、今回、ポーランドに生産拠点を新設し、グローバルサプライチェーンの最適化と欧州における販売の拡大を図るとしている。

稼働開始は2022年央を予定、投資額は約50億円。

 

▶︎村田製作所
生産子会社であるMurata Electronics(マレーシア)が2018年10月から建設を進めていた生産棟が完成し、2月12日に竣工式を行なった。スマートフォンをはじめとする高機能化が進展しているモバイル機器向けや、電装化が進む自動車向けの電子部品需要の増加に対応するため、生産能力の増大を目的に建設。さらなる需要拡大へ対応できる体制を構築するとしている。

延床面積は2万3007平方㍍(地上3階・塔屋1階)、総投資額は40億円(建物のみ)。

 

▶︎グンゼ
2018年7月にベトナムホーチミン市郊外に新会社を設立し、建設を進めていた工場が完成、1月に稼働を開始した。ベトナム新工場では、トイレタリー用途を中心に伸長している同社の差異化製品である非塩ビ(ハイブリッドスチレン)収縮フィルムの製造を行い、ASEANを中心とするグローバル需要へ対応する。

収縮フィルム事業は、国内2拠点(滋賀、福島)、海外3拠点(ベトナム、米国、中国)での供給体制となる。

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