NECとシスコシステムズは、両社が有する不正検知技術とNECのブロックチェーン技術を組み合わせて、安全保障領域や重要産業インフラ向けのネットワーク機器に対する真正性確認のプロセスを強化する。
真正性とは、ネットワーク機器などが、メーカーが設計、製造した状態から意図せず改変されていないことで、近年は、サイバー空間における脅威が深刻化しており、マルチベンダー環境でのネットワーク機器のセキュリティ対策や、サプライチェーン全体のリスク管理も重要な課題となっている。
今回の取り組みの第一弾として、シスコ機器の真正性確認は、シスコ独自のTrustworthy技術と、NECが開発した軽量改ざん検知技術およびブロックチェーン技術を組み合わせて実現する。検査した履歴情報をブロックチェーンに記録することにより、ネットワーク管理者はシスコ機器の真正性を、出荷検査・ネットワーク構築時に確認・監視・管理することが可能。NEC機器においても、軽量改ざん検知技術を実装し、製品の真正性を高めていく予定。
両社は、同取り組みに対応したネットワーク機器を2020年度より順次提供を開始する。
また、今後はネットワーク機器をエンドツーエンドで監視・管理できるよう、適用機器のパートナリングを拡大し、サプライチェーン情報などの管理にも拡張していく予定。一例として、ローカル5Gの初期構築時から適用し、ローカル5G全般の真正性を確認・監視・管理することも検討している。