安川電機は、多用途適用型ロボットMOTOMAN-GPシリーズとして、棚置型の「MTOMAN-GP300R(可搬質量300キログラム、最大リーチ3220ミリ)」を4月7日から販売開始した。オープン価格。
新製品は、棚置型によるスペースの有効活用で設置面に対して下方に広い動作領域を有しており、対象ワークに対して上方からハンドリングするような工程に最適。また、床面のロボット設置スペースが不要なため、床置型のロボットと組み合わせた高密度なロボットレイアウトが可能となり、コンパクトで生産性の高い製造ライン構築に貢献する。
さらに、手首軸の許容モーメントおよび許容慣性モーメント(イナーシャ)をクラス最高水準に強化しており、自動車ボディー組立工程での部品ハンドリング用ジグの大型化への対応や把持部分から重心までの距離が長いワークの搬送工程などへの適用が可能になり、より多彩な領域での生産設備構築が可能になる。
加えて、平行リンク構造の採用により、従来同等機種に比べロボット本体を軽量化しており、棚置型ロボット設置に伴う設備構築の簡素化やロボット更新案件での既存設備活用なども可能となり、設備コストの軽減につながる。
その他、世界各地で異なる電圧や安全規格にも対応できる同社のロボットコントローラ「YRC1000」との組み合わせ使用で、ロボットのパフォーマンスを最大限に引き出せる。
主な用途は、自動車のボディー部品搬送・マシン間搬送・ジグ搬送など。
自動車ボディーの組立工程では、従来にも増してライン長の短縮による省スペース化や工程統合による高付加価値ラインの構築が求められていることから、今回省スペースの棚置型ロボットを開発した。