日東工業は、屋外キャビネットの風と雨を同時に試験評価する規格に基づいた「風雨性能評価基準」を制定した。この風雨性能に対応するキャビネットなどの製品を順次発売していく。
電源や情報通信機器を収納する屋外キャビネットは、台風、暴風雨などによる風と雨を同時に強く受けるため、過酷な自然環境に耐える性能が要求されている。
従来、キャビネットの性能評価は、外来固形物の侵入、水の浸入等に対する保護について別々に試験評価され、IP性能(防じん・防水性能)で表示されていた。
同社では今回、一般財団法人建材試験センターと国立研究開発法人防災科学技術研究所の協力を受けて屋外キャビネットの風雨性能評価基準を制定した。
風と雨の同時性を考慮した規格「キャビネット及び宅配ボックスの水漏れ試験方法(送風散水試験法)」(JSTM W6401:2020)による試験を適用し、風と雨を考慮した評価を行い、風雨等級(WP)で表示される。
風雨等級は、第一特性数字(試験条件の風速を表す2桁の数字)と第二特性文字(試験条件の噴霧水量を表す英文字)で表される。第二特性文字のLは毎時120ミリメートル、Hは同360ミリメートルの降雨強度に相当する。
同社では自社のシミュレーション設備の「風雨試験設備」を使用して屋外キャビネットの風雨性能の評価を行い、今回制定した風雨等級「WP40H」などを追加表示した屋外用キャビネットを販売していく。