東芝デジタルソリューションズは、鉄鋼業や自動車・航空機部品の製造業向けに、金属組織試験自動化ソリューション「AI等級判定サービスMETALSPECTOR/AI」を6月2日から提供開始した。
鉄鋼メーカーや鉄鋼を加工して部品を製造するサプライヤーでの品質管理は、顕微鏡を用いて鋼の結晶粒度の大きさなどの検査を行うが、目視による官能検査のため、判定結果にばらつきが発生する可能性や、品質データの入力・転記ミスなどが生じる場合がある。
新製品は、品質管理の厳格化や熟練者不足の深刻化に対応し、金属組織の結晶粒度の判定作業に、画像処理技術とAIを活用した学習モデルによって自動で判定するサービス。東芝アナリティクスAI「SATLYS(サトリス)」を活用し、熟練者の知見を盛り込んだ多様な教師データで学習したAIが、クラウド上で鋼材品質の結晶粒度の等級判定を行い、熟練検査員の目視検査に近い認識精度を実現する。
また、同社の画像検査システムである非金属介在物測定装置と併用することで、ミクロ組織試験業務の多くを自動化し、対外的な監査にも根拠ある証跡として示すことが可能になる。