▶︎大王製紙
需要が拡大しているペーパータオルの安定供給を強化するため、三島工場(愛媛県四国中央市)にペーパータオル原紙を生産する抄紙機および加工設備を増設する。国内のペーパータオル市場は、年々堅調な需要の伸長が予想されており、さらに新型コロナウイルス感染拡大による衛生面の意識向上などにより、今後一層の販売増が見込まれている。
営業運転開始は2021年7月を予定、設備投資額は約60億円。
▶︎コカ・コーラ ボトラーズジャパン
2018年7月の西日本豪雨による浸水被害によって稼働を停止した本郷工場に替わり、同じ広島県三原市内に「新・広島工場」として新設し、6月1日から稼働を開始した。
新工場は、無菌充が可能な2本のアセプティックラインを新設し、以前の本郷工場と比ベて約1.5倍の生産能力となり、小型ペットで1分間に900本の生産が可能となった(1号ラインは稼働、2号ラインは第3四半期に稼働予定)。新設する工場見学は秋にオープン予定。
延床面積は5万5330平方メートル、投資額は約260億円。
▶︎東洋製罐グループホールディングス
アルコール飲料向けアルミ缶の需要拡大にともなう生産能力増強を目的として、石岡工場(茨城県石岡市)に自動化・省人化を進めたアルミ飲料用空缶製造設備を増設する。
同社では、アルミ飲料用空缶製造設備において、製造工程における省資源・省エネルギー化の促進による環境負荷低減、新技術の導入による世界最軽量のアルミ缶製造の実現を目指しており、石岡工場の稼働後、順次既存の設備に同新技術の導入・実用化を展開していく予定。
稼働時期は2021年4月以降順次、総投資額は約120億円。
▶︎ステムセル研究所
再生医療への応用を目的とした「さい帯血」の細胞保管サービスの需要増加に応えるため、受け入れ可能な検体数の拡充と、新たな事業として開始する「さい帯(へその緒)」組織保管サービスへの対応を目的に、横浜市に細胞培養加工施設を建設する。完成後の細胞処理能力は、これまでの約2.5倍(年間2万5000検体)の見込み。
着工は2020年6月、竣工は21年初頭を予定、設備投資額は約4億円。
▶︎村田製作所
子会社である東北村田製作所の鹿沼工場(栃木県鹿沼市)を2022年3月に閉鎖する。東北村田製作所は電池の開発と生産を行う拠点で、電池事業は事業基盤の強化のため、生産の最適化と固定費の抜本的な見直しを進めている。鹿沼工場はこうした取り組みの一環として21年5月に生産を終了し、閉鎖することとなった。
鹿沼工場での生産品目・工程は、東北村田製作所本宮工場が引き継ぐ。