ECADソリューションズ(さいたま市中央区)は、盤製造の生産性向上とコストダウンを実現できる盤製造支援システム「WIRE CAM DX」を6月25日から販売開始する。
新製品は、事前に配線設計(自動ルート選定、配線測長)を行うことで、その後の盤製造工程(①電線加工②部品取付③配線作業)を非技術者でもミスなく高品質な作業を可能にし、盤製造の生産性向上(製造リードタイム40%短縮、生産能力アップによる売り上げアップ)とコストダウン、働き方改革への対応を実現できるもの。
配線設計では、同社で多くの実績を有する盤設計ツール「ECAD」の他、様々なCADのデータ(dxf/dwg)、PDF、紙図面スキャンデータ(tiff)も扱うことができる。部品や接続は外部リストの取り込みが可能。配線測長のための重要な情報となる端子情報(端子位置、入線方向など)については同社が提供するクラウド部品ライブラリ「ECAD Library」の情報も流用できる。そのデータを元に一括で自動配線、配線測長を行る。
配線測長においては、様々な余長設定や複数面を渡る配線測長機能を利用することで、2Dでもより実測値に近い測長結果を得ることができる。
電線加工機連携では、国内主要の電線加工機メーカーの製品に対応。加工情報の入力作業を削減でき、キャスティングの機械側の細かい設定も本製品側で自動調整可能となっている。
配線作業は、配線リストや配線用モニタ機能を利用することで、また部品を盤面に取り付ける作業は部品取付用モニタ機能を利用することで、非技術者でも一定の速度、および品質で製造作業ができる。
本製品はオープンなDB(SQ Lite)を採用しており、部品配置位置の座標や配線ルートの座標などを外部から取得することもでき、部品配置や配線のロボット化なども検討できる。
販売価格は年間30万円のサブスクリプション方式。
同社は昨年、親会社である日東工業の穴加工図面作成Webシステム「キャビスタ」との連携ソリューションもリリースしており、盤設計だけではなく盤ものづくり全体をIT化するソリューションを展開している。