三菱電機は、車載充電器や太陽光発電などの高電圧での電力変換を必要とする電源システム向けに、パワー半導体の新製品「SiC-MOSFET 1200V-Nシリーズ」6品種のサンプルを7月から提供開始する。
近年、省エネや環境保護の観点から、電力損失の大幅低減が可能なSiCパワー半導体への期待が高まっている。
新製品は、新開発のSiC-MOSFETを搭載することで、低オン抵抗と低スイッチング損失を両立し、業界最高水準という性能指数を実現。従来のSi-IGBT品と比較して、電力損失を約85%低減している。
また、一般的なSiC-MOSFETの課題である誤動作耐量を、他社同等品比で約14倍改善。高速スイッチング動作が可能となった。スイッチング損失低減による放熱機器の小型・簡素化や、高キャリア周波数駆動によるリアクトルなどの周辺部品の小型化によって、システム全体の小型化と低コスト化にも貢献する。
車載電子部品の品質規格「AEC-Q101」に準拠した3品種を含む計6品種をラインアップし、幅広い用途に対応。