経済産業省は「2020年版グローバルニッチトップ企業100選」を発表した。選ばれたのは、世界市場のニッチトップ分野を勝ち抜いている企業やサプライチェーンの重要性を増している部素材の事業を持つ優良企業113社。日本の製造業の底力を体現している企業群となる。
グローバルニッチトップ企業の選出は、2013年に続いて7年ぶり。20年1月から2月に応募があった249社から113社を選び抜いた。
グローバルニッチトップ企業の定義は「大企業は、製品サービス市場の規模が100から1000億円で、3年間のうち1年でも20%以上のシェアを確保したことがある企業。中小企業は、同上で過去3年のうち1年でも10%以上のシェアを確保したことがある企業」となっている。
選定結果の分析では、選ばれた企業は、平均で世界シェア43.4%、営業利益率12.7%、海外売上比率45%という優秀な企業群。各社の提供している製品・サービスは、現在の市場から約2.21倍の成長率となった。
選定企業がこれから取るべき戦略については、「コア技術を活した他分野への進出」(69.0%)、「新規顧客との取引拡大」(54.9%)の回答が多かった。また「コア技術を増やし他分野へ進出」(45.1%)という研究開発志向型の企業や、「他分野への安易な進出を避ける」(28.3%)といった集中志向型の企業も定数存在している。