三菱重工工作機械は、機械の位置決め・送りなどをデジタル検出する薄型の精密位置検出器「MPFAシリーズ」を開発、7月から本格販売を開始した。
新製品は、リニアモータの高精度な位置検出を行うのに適したスケールで、分解能0.1マイクロメートル、応答速度は毎秒30メートルと高分解能・速度を実現する。従来は10ミリメートルあったスケール部分の厚みを、巻き取り可能なテープ式を用いて0.4ミリメートルまで薄くしており、リニアモータのステージの中に入る薄型となった。完全非接触構造にすることで、経年変化による精度の劣化を防ぎ、長期的に高い精度での位置検出を可能にしている。
また、工作機械は加工時に切りくずや油などが発生するため、電磁誘導方式を採用し、ゴミや油、結露などの環境にも強い検出器となっている。
スケールとヘッド間の隙間や現在位置を、パソコンに接続するだけで数値表示するモニター機能「MP VIEW」を標準搭載しており、組み立て時の調整や保守にも活用できる。