東芝デジタルソリューションズは、島田太郎社長の就任にともなって「東芝のデジタル戦略 CPSテクノロジー企業への道」と題して、東芝グループのデジタル戦略と抱負について説明した。
東芝の事業セグメントは、自動車、鉄道、電力、発電等業界は多岐にわたるが、機能別ではデータサービスとインフラサービス、インフラ構築、デバイス・プロダクトがある。現在はインフラを構築してから長期の保守・更新・運用を担うインフラサービスが中核事業となっている。今後それをCPS(サイバーフィジカルシステム)技術によってデータサービスの領域に踏み込み、サイバーと伝統的なフィジカルを融合することで世界有数のCPSテクノロジー企業を目指し、その同社がその中核を担うとしている。
同社が目指すDX(デジタルトランスフォーメーション)は、持っているインフラを活用したCPS、技術を使ってDXを起こすこととし、理解、試行、展開の3段階で進めていくとした。
理解については、ソフトウエアの使用有無は関係ないこと、顧客は既存事業とはずらすこと、製品ではなくサービスを売ること、お客の仕事を奪うことを共通認識として、ビジネスモデルそのものを変えていくことを社内の共通認識として浸透を完了。
試行では2030年度に向けて事業の種をまき、100件超のアイデアから31のテーマを選んで事業化に向けて活動中。ROSポテンシャル50%超の物流事業者向け機器のリカーリング(従量課金)サービスや、40%超の製造業向けソフトウェアのプラットフォーム化、25%超の交通事業者向け保守サービスのサブスクリプション化を進めている。
すでに事業として展開しているものもあり、スマートフォンにレシートが届くスマートレシートは、実施店舗を19年度2000店舗から20年度は10万店舗を目指すとしている。これ以外にも、簡単にIoTソリューションが開発できる「ifLink」のオープンコミュニティ化、「Meister Apps」を使った現場見える化や官能検査の自動化などを提供している。