特許庁は、AI関連発明の出願状況調査の報告書を公表した。AI関連発明の出願件数は第3次AIブームの影響で2014年以降急増して2018年には4728件に達した。企業別で最も出願件数が多いのがNTTで、富士通、日立製作所、ファナック、NECと続き、AIの適用先は画像処理や情報検索が多く、伸び率では制御・ロボティクス関連、医学診断が高くなっている。
AI関連発明は、AIコア発明に加え、AIを各技術分野に適用した発明を含めたものと定義しており、特にここ2・3年の間でAI適用技術が急増。全体の出願件数は16年1858件、17年3065件、18年4728件と大きく伸びている。第2次AIブーム最盛期の1991年が2509件だったことから、その時を優に超える盛り上がりを見せている。
AI適用先として制御・ロボティクス関連(制御系・調整系一般+マニピュレータ)の伸びは目覚ましく、10年には37件だったものが、16年に87件、17年に190件、18年に196件となっている。
その中心を担っているのが、制御・ロボットメーカー各社だ。制御・ロボティクス分野での出願件数トップはファナックの186件。同社は全出願の296件の6割以上がこの分野となっている。2位がオムロンの29件。同社はほかにも同画像処理、AIコア等への出願も多くなっている。3位は日立製作所の28件。AIコア、情報一般、ビジネスなど全分野に対して出願が多くなっている。4位は三菱電機の18件となっている。