河村電器産業(愛知県瀬戸市)は、東北地方でのキュービクルや配電盤の生産能力を強化するため、福島県郡山市の郡山西部第一工業団地(郡山市上伊豆島1)に国内は7工場目の「郡山工場(仮称)」を建設する。
敷地面積は約3万9000平方メートル、延べ床面積2万500平方メートル。着工は2021年3月、稼働は23年4月を予定。新工場建設後は、キュービクルと配電盤の生産能力は現在の約1.4倍となる予定で、25年4月時点での生産額は約70億円。また、新工場は地球環境へ配慮した設備(太陽光発電、蓄電池など)を導入し、従業員の職場環境にも配慮した工場づくりを目指す。
新型コロナウイルスの影響で景気先行きも不透明であるが、今後、大阪万博(25年)や名古屋アジア競技大会(26年)の開催、27年開通予定のリニア中央新幹線に関連し、商業施設やホテル建築などで都市再開発が見込まれ、それに伴いキュービクルや配電盤などの電気設備の需要が高まると見られている。
同社では関東圏から関西圏の生産を暁工場(愛知県瀬戸市)が管轄しているが、生産能力が限界となる可能性があると見て、関東圏近郊に工場を新設することにした。