収益の大部分、材料需要に
グローバルインフォメーションが取り扱うIDTechEx Ltd.の市場レポート「金属付加製造(AM)の世界市場:2020-2030年」によると、世界の金属付加製造(AM)の市場は一時的には落ち込みを示すものの、今後10年間で100億米ドルを超える規模に成長すると予測されている。
90年代に初めて商業化された金属付加製造(金属の3Dプリント)は、13年から急激な収益の増加成長を遂げている。金属付加製造の利点は、設計の自由度、汎用性の高い製造、コスト削減など、数多くある。これを利用するために、多種多様な材料を使用したプリンタープロセスの企業が増え続けている。新規企業は一般的に、競合他社との差別化を図るために、新しい自社技術を条件に参入してくる。なかには独自のものもあるが、ほとんどは既存のプロセスに沿ったもので、微妙なバリエーションの導入によるものとなっている。
エンドユーザーが製品のプロセスと付加価値に確信を持ち、投資を決めるには時間がかかる。パウダーベッドフュージョンプロセス(DMLSとEBM)は最も長く商業化されており、この技術はほとんどの設備に備えられている。一方、次世代の技術が今後10年以内に、多様な設備の設置が登場すると予測される。低コスト化、極小から特大までを補う豊富なサイズ、高速化、原料の代替など、プリンターは急速に進化し、ユーザーに評価されている。収益の大部分は、プリンター自体の販売・設置よりも材料需要に由来すると予測される。
企業の買収、生産能力の拡大、噴霧工程の改善、新材料の開発、コスト削減など、注目すべき多くの動きがある。よく知られた構造用合金から、MMC、高エントロピー合金、アモルファス合金などの先進的な選択肢により、積層造形に特化した材料ポートフォリオを導入している。市場の拡大、投資、業界統合、スクラップ原料の使用といった新しい道を模索する市場の需要からも、チタン粉末が最も重要な材料であることが明らかになっている。
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