オムロンの制御機器の生産を担うオムロン上海(中国上海市、以下OMS)が、中国で最も歴史があり、国際的影響力を持つ品質組織の上海市質量協会が主催する2020年「質量技術賞」を初めて受賞した。
「質量技術賞」は、特に優れた品質技術の応用や、革新的かつ最良の成果と実践を表彰し、先進的なモデルを奨励することで、品質技術の進歩を促すことを図るもの。
総エントリー数160件の中、OMSは「多品種少量生産を効率的に行う品質技術革新」というプロジェクトで、トップ5件の次に最も評価の高い2等賞を受賞した。
OMSは、サプライヤーとも連携した部品の品質予兆システムや、人と機械が協調しあってお互いの潜在能力を最大限まで引き出す「知能化セルライン」システムなど、不良品発生に係るコストを約半減させた取組みで受賞。
上海市質量協会より、「OMSの取り組みは、オムロンのモノづくりコンセプトである“ i-Automation! ”を先進的に実践し、OMSの全生産ラインに品質向上の取組みを展開することで、不良品の削減を実現した成功例です。3年間で経済利益が100万元以上あり、確実かつ合理的な品質ツール案の運用等、品質の改善に成功した本事例は関連製造業界への展開も期待できます」と評価された。
OMS品質統括部部長の夏氏は「OMSの代表として受賞出来たのは本当に誇りに思います。これはオムロングループ、特にOMS全員が品質第一を確実に実践した成果の現れでもあり、2017年から2019年までの3年間でOMSが問題解決型から問題発生の未然防止型へ変革した成果の現れでもあります。今後も、制御機器事業(IAB)の中国国内外の各部署の支援を頂きながら、OMSの製造現場で引き続き“ i-Automation! ”を実践することで、私たちの目指す姿である“ Made in China ”の『世界品質』の実現に向け、より多くの品質価値の創出と顧客への価値伝達を実践してまいります」と述べている。
<OMSについて>
OMSはオムロンの最注力事業の1つであるIABの中核拠点で、生産に加え、研究開発から技術的なコンサルティング、アフターサービスまでを担っている。オムロンが目指すモノづくり現場を革新するコンセプト“ i-Automation! ”のモデル工場と位置づけ、自社製品で自らの生産現場の革新に取り組み、そこで実現した課題解決策を顧客に提示することで製造業へ貢献している。