コロナ影響貿易摩擦生産、出荷は苦戦
日本ロボット工業会(JARA)は、2020年7月から9月までのロボット受注・生産・出荷実績(会員ベース)を公表した。
受注額は前年同期比0.6%増と2四半期ぶりに回復したが、生産額は8.9%減で3四半期ぶりの減少となった。新型コロナウイルス感染拡大、貿易摩擦など経済的に不安定な状況が継続し、業種や用途、仕向地で強弱があらわれている。
受注については、受注台数は4万3627台(1.5%減)、受注額は1716億円(0.6%増)で2四半期ぶりに回復。生産は、生産台数は4万135台(11.1%減)、生産額は1571億円(8.9%減)となり、いずれも3四半期ぶりの減少。出荷は、総出荷台数は4万414台(12.4%減)、総出荷金額は1577億円(10.4%減)となった。
国内出荷台数は7852台(30.7%減)、国内出荷額は398億円(26.5%減)。国内自動車製造業向けが2591台(37.5%減)、131億円(28.5%減)、電機機械製造業向けが2212台(20.6%減)、109億円(25.1%減)と、主要産業の落ち込みが響いた。
輸出は、台数は3万2562台(6.5%減)、1179億円(3.2%減)と小幅な減少にとどまった。それでもアジア、特に中国は582億7200万円(7.3%増)で3四半期連続の増加。一方、欧米は振るわずヨーロッパ向けは120億4100万円(31%減)、アメリカは191億7700万円(12%減)となった。
輸出では電子部品実装用が3598台(17%増)、輸出額も550億円(9.1%増)と好調。溶接用は5964台(19.5%減)、130億円(20.8%減)と振るわなかった。