複雑な加工に対応、速度向上
富士電機は、業界最高レベルの多軸同期制御を実現するプログラマブルコントローラ「MICREX-SX SPH5000M」を11月11日から発売した。
新製品は、同社のサーボシステム(サーボアンプ・モータ)とともにモーションコントロールシステムを構成し、サーボモータの回転を制御するもの。マイコンを高性能化して演算処理能力を高めることにより、従来品は16軸/ミリ秒だった同期制御が、32軸/ミリ秒を実現。同一制御周期で同期制御できる軸の数が2倍に向上した。このため、これまで以上に複雑な加工ができ、加工の速度も高めることが可能となる。
ネットワークの通信能力は、1Gbpsの「ギガビットEthernet(1000BASE-T)」に対応することで大幅に強化。設備の稼働データ分析や、遠隔地からのリモート監視・制御など、設備のIoT化を支援する。
また、従来のコントローラはシステムの電源をオフにした際、内蔵する電池により制御に必要なプログラムなどのデータを保持するが、新製品は、電源を供給しなくてもデータを保持できる不揮発性メモリを適用し、電池レス化を実現。定期的な電池交換作業が不要となり、交換時のデータ消失リスクも低減する。