OKIは、映像とカメラにより生産現場での作業ミスを防止する「プロジェクションアッセンブリーシステム」をトヨタ自動車に納入した。
トヨタのエンジン生産工場の1つである下山工場(愛知県みよし市)は、生産工程において微細な相違点をもつ似たような形状の部品を数多く取り扱っており、取り違えの防止や作業実績記録の取得、情報管理の効率化などが課題となっていた。
OKIの同システムは、プロジェクターによる作業指示と作業実績のデジタル化が行えるもので、取り出すべき部品の指示、指示書の表示などの作業誘導を行うことで、作業の早期習熟とミスのゼロ化を実現。また、取得した作業実績データの可視化により「作業時間のばらつき具合」や「作業における問題個所」が特定でき、作業内容の可視化や、分析・改善を支援する仕組みを提供する。
トヨタ下山工場は2020年4月に同システムを試験的に導入し、試行評価検証の結果、従来の生産工程の運用を変えずに数十種類の部品の取り違えを防止することが可能で、PLCと連携して作業指示・実績取得の効率化が期待できると判断。また、生産変動による部品取り出しのレイアウト変更が、自由かつ即時に実施できる点も評価され、新しいエンジン生産ラインでの運用を決定し、7月末から本格運用を行っていた。