ロックウェル オートメーション ジャパン 矢田智巳 代表取締役社長
2020年9月期は、中国が早期に回復し、米国も強気な生産で回復基調にあり、グローバル売上高は前年比5%減の6583億円、純利益が47%増の1064億円となった。
国内は苦戦したが、ITとOTの融合に向けた「コネクテッドエンタープライズ」を強化し、花が咲きつつある。コロナによってお客様のデジタル化に対する認識は大きく変わり、例えばARは、以前は「いいね」だったものが、今は具体的な活用シナリオを想定した議論ができる状態になっている。シミュレーションについても、具体的にお客様の工場ライン全体をシミュレーションして生産性向上が評価できるのかなど視野が広がっている。
製品では、リニア搬送システムが大量生産向け設備メーカーでの評価は上々で、サービス体制を整備している。ARもシミュレーション/エミュレーションによるバーチャルコミッションの訴求を強化していく。また製薬業界へのアプローチを強化し、20年2月に買収した製薬をふくむ幅広い産業に強いシステム・コンサルティング会社・カリプソの機能を日本でも活用できるよう検討している。
当社の製品・サービスは「オープン」が特長で、設備に他社製のPLCが使われていても、シリアル化のような最先端のソリューションを実現する機能を追加することができる。国内はオープン性を活かした提案を進めている。一方、海外向けの案件ではサポートを含めたグローバルの対応力を活かしたアプローチを進めている。
21年もITとOTのコンバージェンスを進め、遠隔操業やラインの柔軟性、高速立ち上げなど企業能力を高めるサポートを行っていく。また国内への認知度向上と浸透に向けてSNSを使ったデジタルマーケティングを積極的に推進し、LinkedInやFacebook、Twitter等を通じた情報発信を強化していく。