オプテックス・エフエー 中島達也 代表取締役社長
2020年12月期の業績はコロナ禍の中で増収増益は確保でき、健闘したと思っている。国内は厳しいなかで、食品業界と5G関連向けが支えて前年比5%減に踏みとどまり、海外は中国が20%増、アメリカも10%増と海外市場が好調だった。とくに中国は4月から急回復し、OEM製品も順調で大きく貢献した。
コロナ状況下で、営業は在宅勤務にし、商談もオンラインに切り替え、夏前にはウェビナーにも注力した。オンライン営業は時間節約ができ、遠方でも1日に何件もアポが取れる。さらに営業と技術が手軽に同行できることがメリットになっている。交通費や車両費、広告費などの経費も大幅に抑えられることも大きい。
20年から21年は新製品ラッシュで、昨年10月に16チャンネル搭載のIO-Linkマスタを発売したので、今後センサとともにIO-Link製品の販売を強化していく。また食品業界向けの印字検査カメラの新製品も販売を開始した。コロナ禍で持ち帰りや配達といった「中食」が盛り上がっており、食品表示への検査ニーズが高い。今年はラベル検査システムの新製品や、世界最高レベルの変位センサを上期に発売する計画で、競争力のある製品として期待している。今後は、外径測定器、食品包装におけるホットシールなどの熱状態を画像で可視化できる非接触温度計も力を入れていく。画像処理用照明においては、センシングLED照明のラインアップを拡充する。
21年の見通しは業界によってまだら模様で、半導体や食品は好調と見ている。中国は利益の源泉でもあり、積極的に投資していく。アメリカは手堅く、韓国と台湾は半導体需要で期待できる。出張はしづらいので、オンライン営業でカバーしていきたい。21年は生産性の改善を進めたまま売り上げを拡大し、23年度の売り上げ100億円の達成を目指したい。