【各社トップが語る2021】内外電機「新しい電化の時代に対応」丹羽一郎 代表取締役社長

内外電機 丹羽一郎 代表取締役社長

 

2020年4-9月は、19年と比べて12%のダウンという数字だが、19年は学校空調の整備による特需等で特別に良かった年でもあり、コロナ禍で厳しい状況だが、例年に比べるとほぼ横ばいで推移している。

21年は、電気設備のリニューアル需要が多く、それを確実に刈り取っていく。稼働中のキュービクルは全国で85万台あるとされ、古くて更新が必要なものは20万台近くあると見込んでいる。トランスも2006年のトップランナー方式以前のものが260万台あると言われている。配電盤・分電盤になるともっと数が多くなり、50年近く経っているものもたくさん存在している。メーカーとしても電気の安全な使用を守る責任・義務がある。「トレーボード」や「アジャストダクト」「ウィングキャビネット」「内器交換キット」などリニューアルに適した作業効率の良い製品を揃えており、設備更新の提案を強化していく。

エネルギー関連では、世界的な脱炭素の動きを受けて、日本でも再生可能エネルギーに舵を切ろうとしている。太陽光発電システム向けの昇圧用キュービクルの注文も増えてきており、風力発電やバイオマス、マイクロ水力、地熱など他の再生可能エネルギーによる需要拡大が期待される。

このほか、EV充電器もフェリー会社や造船会社といった新たな受注を獲得している。現在、電力の容量不足で急速充電器の設置数は限られている。これから電気自動車の普及に向けてキュービクルの増設が期待できる。また学校におけるギガスクール構想で、パソコンやタブレットなど学校内で使う電子機器が増え、それらを充電するために電気設備を増強する動きも一部で出てきている。いま電化も新たな時代を迎えて新たな需要が出てきている。それらにしっかりと対応していきたい。

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