日本ロボット工業会(JARA)は、新型コロナウイルスの感染拡大によって感染リスクの低減や安全・安心な生活や事業継続に向けたロボット活用に対し、その解となる「コロナ禍におけるロボット活用事例」をまとめ公表した=写真。「除菌」と「非接触」「その他」の項目で27種類の事例を紹介している。
例えば除菌では7つの事例を紹介。自律運転するAMR・モバイルロボットに、除菌のための薬剤散布機能や紫外線照射による除菌機能搭載し、施設内を自動で動き回って除菌するロボットを取り上げている。
天然温泉みちしおの事例では、アルファクス・フード・システムが開発したα4号型が温泉施設で活躍している。人がいる空間・時間帯は注意喚起やサービス訴求のディスプレイを訴求し、人がいない夜間に紫外線照射を行って施設内の除菌を実施。サービスと除菌の両方の機能で稼働の効率化を実現している。
羽田空港やつくば市役所、JR高輪ゲートウェイ駅ではサイバーダインのCL02が稼働中。公共施設内を動き回り、除菌剤の散布と床面の紫外線照射とホコリの吸引を行っている。
非接触の例では19事例を紹介。宿泊・飲食業におけるAMR・モバイルロボットによる配膳補助や、サービスロボットによるホテル等での受付窓口の無人化、塾における講師のロボット代替、施設での検温やマスク着用の有無検知のロボット化など、人同士が接触しないようロボットが介在する形が紹介されている。