【各社トップが語る2021】サンワテクノス「ICTを活用し営業を強化」田中裕之 代表取締役社長

サンワテクノス 田中裕之 代表取締役社長

 

2021年3月期は、第10次中期経営計画「NEXT1800」の2年目であるが、現状は売上高が前期比5.8%減の1300億円、経常利益が同2.1%減の21億円を予想している。今期はコロナ禍でスタートしたが、昨年11月頃から受注が上がってきており、12月はかなり良かった。中国市場の回復、5G関連や半導体製造装置の活発な動きに加え、工作機械も立ち上がってプラスに転じてきている。

コロナ禍に対応して昨年2月に社内に対策本部を設置し、在宅勤務によるテレワーク体制への移行などを行ったが、従来から構築を進めてきた社内のICTインフラ活用による働き方改革への取り組みが功を奏し、スムーズに進めることができた。また、コロナ対策商品として、空間除菌消臭装置や深紫外線LED利用除菌装置などの販売も増えている。

中期計画の最終年度になる来期の計画は現在策定中であるが、中期計画で策定した売上数値の達成は難しいものの、基本方針は変えることなく取り組む。19年に開設の四国営業所で展開している、業務管理をリモートで行いながら地域に密着した営業に専念する仕組みの拠点を昨年12月に長岡にも開設した。今後、甲府、金沢でも予定しているほか、東北でも検討中だ。さらに、名古屋の新物流システムも効果を発揮しているが、今後の拠点展開の中で小口配送の効率化へハイブリッド物流も考えていきたい。海外もコロナ禍であるが、1月にマレーシアに2拠点目を開設し、インドも検討している。

注力しているエンジニアリング事業は費用対効果の見極めがポイントで、コスト管理をしっかりと行うことで収益の柱に育てていきたい。

恒例の「サンワテクニカルセミナー」も、昨年12月はリモートで実施し約400人が参加した。今年2月にもリモートで開催し21年度も継続予定である。

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