日本電気計測器工業会(JEMIMA)の電気計測器の中期見通しによると、2021年度以降は5G、DXによるデータセンター投資、コロナ禍による化学・医薬関連の投資拡大が期待され、24年度まで横ばいか緩やかな拡大を見込んでいる。
電気計測器全体(国内売上+輸出)の19年度は、5G関連の通信用測定器が堅調な伸びを見せたが、米中貿易摩擦の影響や半導体製造装置の需要低下、電力量計のスマートメーター切り替え需要の低下などにより、前年度比マイナス9.4%の5865億円だった。電気測定器と放射線計測器はプラスだったが、半導体・IC測定器、PA計測制御機器、電力量計、環境計測器がマイナスとなった。
20年度は新型コロナウイルス影響や米中貿易摩擦悪化による世界経済の低迷にともなって、トータルで5・6%減の5536億円の着地を見込んでいる。
21年度以降は、新型コロナウイルスの影響による世界経済低迷の継続や電力量計のスマートメーターへの取替え需要の減少がマイナス要因だが、5G、データセンター関連投資、化学・医薬分野の需要拡大が見込まれ、5613億円の見通し。それ以降も横ばいか緩やかな拡大となり、24年度には5698億円に達する見込みとなっている。
また海外拠点の売り上げを含むと、19年度はマイナス6.7%の7890億円。20年度もマイナス6・5%の7373億円となるが、21年度から増加傾向に転じて、24年度には19年度比マイナス3/7%減の7595億円まで戻ると予測している。
https://www.jemima.or.jp/news/file/news_release_20201218.pdf