急速に需要が広がる協働ロボット市場について、矢野経済研究所は2030年に世界で10万2378台、出荷金額2230億8200万円まで拡大すると予測している。
協働ロボットは設置や運転が簡単で、レイアウトの再編など柔軟に使え、ネジ締めや研磨など軽量ワークのハンドリングや力制御による精密作業を担っている。産業用ロボットとは用途や設置箇所が異なり、相互補完する形でお互いに普及が進んでいる。
同社によると、2019年の協働ロボットの世界市場は、出荷台数2万8969台、出荷金額は1000億7800万円だったが、20年は米中貿易摩擦やコロナ禍が影響して、台数は87.9%の2万5474台、出荷金額は同89.7%の898億1300万円に減少すると見込んでいる。それでも21年下期以降はコロナ禍の収束と設備投資の回復を受けて復調し、30年まで右肩上がりで拡大していくと見ている。
特に主要メーカーも参入し、価格も30年には20年比で30%前後まで下がると見ている。
また製造業以外にもサービス業など導入分野も広がりを見せており、そのあたりも追い風になりそうだ。