アルファTKG(東京都千代田区)は「板金IoT-DX実証センター」を、神奈川県厚木市に3月3日開設する。ニューノーマル時代に向けた、精密板金加工の次世代工場の具現化提案に活用する。
同センターは5つのゾーンに分かれており、3Dプリンター7台をはじめ、溶接ロボット、3次元測定器などの最新の設備を設置。3Dプリンターで設計・製造した溶接治具を使った溶接ロボットシステムによる自動化を実証し、人手不足対策につながるデジタルトランスフォーメーション(DX)の一端を見せる。
また、検査のDX化・省人化につながる3次元測定器を使った曲げ加工やフランジ加工の出来上がり精度の自動検査システムも実現している。
熟練技術者の技術伝承に向けたエンジニアリングのDX化に向けて、同社が提供している3次元CADシステム、RPA・人工知能システム、類似品検索ソフト、見積もりソフトを駆使し、3D化・展開図作成、治具の3D設計の受託サービスも行い、ユーザーのエンジニアリング支援も行う。
さらに、入退室管理システム(顔認証・検温・作業履歴)と生産管理システムを統合した新しいシステムも開発し、導入している。
同社の高木俊郎社長は「コロナ禍もあり、外国人労働者の求人ができなくなって中小製造業の人手不足が顕著になっている。それに対応するには単純作業の自動化支援こそが重要になる。3次元CADや3次元検査システムなどを使って自動化することで、ニューノーマル時代の新しい製造業の姿『NNF(ニューノーマルファクトリー)』を示したい」と意気込みを語っている。