高速・高精度化とセンシング・データ活用機能を搭載
安川電機は、ACサーボドライブの新製品「ΣーX(シグマ・テン)シリーズの販売を開始した。
2013年に発売した「Σ−7」シリーズの後継機種として、高速・高精度化とセンシング・データ活用を機能を実現した。同製品は、ACサーボドライブの基本となるモーション性能を強化。速度応答周波数はΣ-7の3.1kHZから3.5kHZに向上し、指令に対する追従性を高めた。
モータ最高回転速度も6000min-1から7000min-1に上げ、タクトタイム短縮が可能となった。エンコーダ分解能も24kbit・1600万パルス/revから、26bit・6700万パルス/revとし、1回転あたり分解能が4倍となり、高精度化を実現した。また調整の負担を減らすためのサーボ調整機能を拡充し、最大100倍の付加まで調整がいらない「調整レス」、剛性の低い装置にもオートチューニングができる「アドバンストオートチューニング」、負荷変動の大きな装置に使える「ワンパラメータチューニング」といった機能を提供している。
さらに、デジタルデータ活用やDXに向けた機能として、圧力や振動、変位やトルクといった各種センサとサーボモータを接続して、モータの制御データとセンサの外部データを時間同期させて収集・アップできる機能を新たに搭載。装置の状態とサーボモータの動作・状態を同じ時間軸のデータで監視でき、異常検知や突発故障・停止の兆候を正確に検出できる。また、装置内では各種センサをつないだセンサハブとサーボモータを同社のセンサネットワーク「Σ−LinkII」で物理的に接続し、サーボアンプへはサーボモータからの配線となり、センサとサーボアンプ、コントローラ間の省配線も可能になる。
3月から、1kWまでのサーボモータ3モデル、単軸と2軸一体のサーボパック2モデルの受注を開始し、22年3月までに15kWまでのΣ−7と同じラインナップを揃える予定。価格はΣ−7からの据置となる。