富士電機は、汎用インバータ「FRENIC-MEGA シリーズ」を大幅に刷新し、業界最高クラスの応答性を実現し、インバータの予兆保全機能を強化した。日本、中国を中心にグローバルに展開していく。
同製品は、応答性を業界最高クラスとなる電流応答1000Hz、速度応答 200Hzまで高め、従来製品の2倍を実現。モータに掛かる負荷によって低下した回転数が指定の回転数に戻るまでの時間を短縮し、より速く、安定した設備の稼動による加工品質の安定化や加工速度の向上を可能にした。またパワー半導体メーカーという強みを活かし、インバータの主要部品である IGBTモジュールの出力電流・出力周波数をモニタリングして異常兆候にアラートを出す「寿命予測機能」と、インバータの冷却能力の低下兆候を検知する「冷却能力低下警報」機能を追加。現場作業者のメンテナンス計画策定を支援し、装置停止の未然防止に寄与する。
さらに、モータの異常発生時に、直前の出力電圧・出力周波波形を記録する「トレースバック機能」を加え、設備不具合の原因特定に掛かる時間を短縮して保全作業の負荷を低減する。
さらに、冷却機構を見直して盤の小型化・省エネに貢献。インバータの冷却フィン部分を盤の外に出して排気熱を直接外に送り出す盤外冷却方式を採用し、同方式の課題となっていた埃や湿気対策として主冷却部に防水・防塵規格「IP55」を適用。過酷環境下でも安定した冷却を可能にしている。
製品ラインナップはベーシックタイプとして、3相200V:0.4~90kWの17機種、3相400V:0.4~630kWの28機種。EMCフィルタ内蔵タイプとして、3相200V:0.4~90kWの17機種、3相400V:0.4~630kWの28機種を揃えている。