安川電機の産業用ロボットの累積出荷台数が2021年2月で50万台を達成した。
同社は1977年に日本で初めての全電気式の産業用ロボット「MOTOMAN-L10」の出荷を開始。94年にはロボットコントローラ「YASNAC MRC」が業界で初めて複数台のロボット同士の完全独立協調動作を実現した。2003年からは、溶接からハンドリングまで多様な目的に使用できる汎用ロボットから、使い方や機能をアプリケーション別に構造を最適化した 「用途最適化ロボット」の取り組みを始めた。
また、一般的な動作に十分な6自由度のロボットに、もう1自由度を追加して、人の腕と同じ自由度を実現した7軸ロボットの開発や、この7軸ロボットを応用し、人が両腕で行う作業を再現できる双腕ロボットの投入も行っている。
そして、18年からは、人協働ロボット「MOTOMAN-HC10DT」の販売を開始し、ロボットと人が隣同士で作業することができる産業用ロボットの販売を開始し、活用の幅を広げている。
同社は、ロボットの基本となるマニピュレータ(アーム)やコントローラの設計技術だけではなく、 業界トップクラスの自社製サーボモータ、高速・高精度なモーション制御技術や様々なアプリケーションに対応する応用技術なども強みになっている。
同社では今後も、サーボモータや外部のセンサーからのプロセスデータを活用した技術の適用をすることで、ロボットの判断力や作業力をさらに高めるとともに、従来ロボットでは適用が難しかった領域にも新しい自動化ソリューションを提供し、産業自動化革命の実現に挑戦していく方針。