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日立製作所は、知能ロボットシステム開発のスタートアップ企業であるKyoto Robotics(キョウトロボティクス)を買収し子会社化した。ロボットの3次元ビジョンとAIを活用した制御システムなど高度な独自技術を獲得し、ロボットSI事業の強化につなげる。
キョウトロボティクスは、2000年創業の立命館大学発のスタートアップ企業で、人間と同様に物体を3次元ビジョンで「認識」し、AIを活用した制御システムで「考えて、運ぶ」ティーチングレス・マスターレスの知能ロボットシステムの開発を行ってきた。ソリューションをロジスティクスや製造現場向けに提供し、パレタイジングやでパレタイジングを中心に国内で400台以上の納入実績がある。
日立製作所はインダストリー事業を重点投資分野と位置付け、2019年に米国の大手ロボットSIのJRオートメーション、日立産機システムが日本のケーイーシーを買収するなど、ロボットSIを強化している。今回の買収によってロジスティクス・FA分野の自動化ライン全体に対してロボットSIをワンストップかつスピーディーに提供可能となる。
具体的には、キョウトロボティクスの技術で物流センターで入出荷時のデパレタイズとパレタイズの自動化に加え、日立インダストリアルプロダクツ製の小型無人搬送ロボットや搬送設備も含めた自動化ラインをトータルで提供する。さらに倉庫制御システムや倉庫管理システムと組み合わせ、フィールド機器からOT、ITを組み合わせた物流センターの高度ソリューションが提供できるようになっている。