グローバルインフォメーションが取り扱う市場調査レポート「無人搬送車 (AGV) 業界の世界市場・中国市場:2020年~2026年」 (ResearchInChina) によると、2019年の中国市場でのAGVの販売台数は37.4%増の4万670台。
20年には新型コロナウィルスの感染拡大によってAGVが人と人との接触を減らす手段として新たな応用価値が見出され、AGV全体のシナリオ開発が進んだことによって5万3000台に達し、それが26年には13万台を超える勢いで成長していくと予測している。
AGVは搬送やハンドリングするシーンには必ず適用できる可能性があり、応用分野別に見ると、自動車産業、3Cエレクトロニクス、タバコ産業、物流産業などが、AGVが最も広く使われ、最も有望な産業となっている。中でも最大の応用分野はECに関連する物流サービスで、AGV需要全体の約32.8%を占めている。
もう一つの代表的なアプリケーションは自動車産業で、主にエンジンの組み立てラインや、シャーシとプラットフォームのドッキングなどで使われている。例えば、①原材料の自動搬送 ②組立ラインの搬送 ③テストエリアへの搬送 ④作業場と完成品の間の自動搬送などですでに採用されている。中国国内の自動車メーカの多くは工場内物流に中国メーカー製のAGVを採用しており、現地率が高くなっている。
市場としては、AGVは現地メーカーが強い現地化率が高いが、各市場の集中度は分散しており、競争の時代となっている。15年以降、AGV業界は急速な発展期に入っており、比較的、技術蓄積が深く、独自の機能開発を行っている企業の拡大が見込まれている。