アズビルは、2030年度までの「新長期目標」と、これを実現するために21年度~24年度までの4カ年「新中期経営計画」を策定した。
新長期目標では、売上高4000億円(うち海外は1000億円)規模(20年度実績2468億円、うち海外448億円)、営業利益600億円規模(同257億円)、営業利益率15%程度(同10・4%)、ROE13・5%程度(同10・4%)の実現を目指す。
また、4カ年新中期経営計画では、24年度で売上高3000億円(うち海外は660億円)、営業利益360億円規模、営業利益率12%程度、ROE12%程度を目指す。
実現に向けた具体策として、オートメーション技術を共通基盤とした3つの成長事業領域(新オートメーション事業、環境・エネルギー事業、ライフサイクル型事業)での成長を核に、現在のビルディング オートメーション(BA)、アドバンスオートメーション(AA)、ライフオートメーション(LA)の3つの事業全てでグローバルな成長を目指す。
これら3つの成長事業領域はオートメーション技術の活用によって、継続的に顧客資産の“空 間の質・生産性の向上”とともに、そのためのエネルギー量抑制を実現することによってこれら様々な社会課題に対応することが可能になり、同社が長年にわたって現場で培ったノウハウ、ビッグデータの蓄積を基に、製品からエンジニアリング、メンテナンスサービスまでの強みを発揮できるとしている。
同社ではこの実現に向けて、24年度までに研究開発費を累計で約560億円を投資し、ソリューションを創出するための新製品・サービスの開発とその市場投入を加速。サービスの高付加価値化や事業の効率化に必要な販売・エンジニアリング・サービスのDX(デジタルトランスフォーメーション)、ネットワークインフラの強化を進める。
また、約70億円をかけて22年度までに藤沢テクノセンターを建設するとともに、中国・大連にも新工場棟を建設し、日本、タイと合わせた3極での生産・調達体制も強化する。