富士通は、デジタルプロセス(神奈川県厚木市)が開発した、製造業における生産準備業務のデジタル化支援ツール「FUJITSU Manufacturing Industry Solution COLMINA デジタル生産準備 VPS」の新バージョンを販売開始する。
新バージョンでは、製造現場での試作や工程計画などの生産準備業務において、3Dデータを生産工程情報に紐づけた3D-BOPの作成機能を強化。これまでは工程名称や工程で組付けられる部品画像で工程手順が表現されていたところを、新バージョンでは、工程ブロック図上で機械の配置や作業者動線、作業手順などを付記するための図形描画や画像挿入のほか、スナップショットや工程ショット上での工具の表示、さらには、溶接形状や補材、治工具などの形状を簡便に作成する機能により、製造現場に即したよりビジュアルな3D-BOPが可能となっている。これにより組立作業順や治具の使用方法の間違いなどの作業ミスを減らし、より歩留まりが高い生産を実現できるようになる。
また3Dデータ上で製造ラインの工程計画を検討するツール「VPS GP4」では、従来は複数の仕様を持つ製品を扱う製造ラインを表現する際、共通する作業も含めて別々に設計データを作成、編集する必要があったが、今回の機能強化によって共通する作業と仕様が異なる作業を混在させて一つのデータで表現できるようになった。共通作業に変更があった際、一つのデータを修正するだけで済むため、作業時間が最大約70%削減でき、また複数の作業手順を一つのデータで表現することで比較検討がしやすくなり、生産ラインの評価値を見比べながら、合理的な改善策を適用できるようになる。