安川電機の業績が好調だ。主力のモーションコントロール事業とロボット事業を中心に売り上げ、利益とも大幅に増加しており、2022年2月期の業績見通しも大幅に上方修正した。
同社の第1四半期の売り上げは、ACサーボモータ・コントローラ、インバータなどのモーションコントロール事業が前年同期比35・5%増の599億円、ロボットが同38・9%増の407億円と大きく伸長したことなどから、全体で同31・1%増の1190億円となった。
営業利益もモーションコントロールが同67・7%増の110億円、ロボット事業が688・0%増の21億円となるなど大幅に増加し、全体では同107・9%増の130億円と倍増になっている。
ACサーボモータ・コントローラは、 中国においてスマートフォンをはじめとする5G関連の需要増加に加え、リチウムイオン電池や太陽光発電用パネルなど新エネルギー関連の需要が拡大。また、日米・韓国などグローバルで半導体・電子部品需要の拡大が貢献した。
ロボットも、中国・欧米など市場全般で自動車の設備投資が大きく回復し、EV(電気自動車)関連の需要も増加。さらに、物流や食品、3C(コンピュータ、コミュニケーション、コンシュマーエレクトロニクス) などの一般産業分野でもグローバルで生産の高度化・自動化を目的とした投資が活発で、 加えて半導体ロボットの販売も堅調に推移した。利益は、売上増加による操業度の改善に加え、製造業全般における生産活動の正常化を背景としたサービス・メンテナンス関連ビジネスの回復などで約7倍になった。
同社では、好業績を背景に今年4月に公表した22年2月期の業績見通しを上方修正。売上高を300億円増の4600億円(前年度比18・0%増)、営業利益が120億円増の540億円(同98・7%増)、当期純利益が93億円増の410億円(116・6%増)に予想を修正した。
また、モーションコントロール事業の売り上げは22・1%増の2150億円、ロボット事業は25・4%増の1750億円で、営業利益もモーションコントロール事業が59・9%増の393億円、ロボット事業が159・1%増の179億円を見込んでいる。