オムロンは、業界トップクラスの200A開閉で0・2mΩの超低接触抵抗値を実現することで、リレーからの発熱によるエネルギーロスを抑えた高容量リレー「G9KA」を7月1日からグローバルで販売を開始した。同社によると200A開閉で接触抵抗値0・2mΩ製品は業界で初めて。
2025年には2憶5000万円の販売を計画している。
新製品は太陽光発電システムで使用されるパワーコンディショナーや電源設備などからの発熱要因の一つであるリレーからの発熱を低減する為に、材量の見直しや電流を分散するツイン接点の採用などにより接触抵抗値を小さくしたことで、温度上昇を一般的な高容量リレー比で約30%抑えた。これにより、発熱対策用に設置していたヒートシンクや冷却ファンなどの簡素化や、機器の小型・軽量化、さらにはリレーの発熱による基板の劣化や機器本体の耐用年数の低下なども防げる。
また、200A(AC800V)を通電、遮断することができるため、大電流負荷を遮断する必要のある機器やアプリケーションで、同程度の電流容量のコンタクターに比べ、部品本体の高さが3分の1程度に抑えられ、コンタクターからの置き換えによる機器の小型化、省スペース化と、コスト削減に貢献する。
太陽光など再生可能エネルギーによる発電設備では、発電時に機器の発熱によるエネルギーロスが発生することに加え、設備や機器の高容量化、大電流化が進んでおり、発熱対策が課題となっている。
パワーコンディショナーは、電流のオン/オフの制御、 緊急時の安全遮断用途で、一つのアプリケーションに6個程度のリレーが使われている。